【歌ってみた】おすすめマイク

機材

これから歌い手になろうとしている方、すでに歌い手活動していてマイクを新しくしたい方のために、私の独断と偏見で価格帯別おすすめのマイクをご紹介します。
コンデンサーマイクってなんぞや?とか、マイクの仕組み、使い方等は省略してあくまでマイクの紹介のみとさせていただきます。あと、現行品のみでビンテージマイク等は紹介いたしません。
それでは、ガンガン紹介していきます!

1万円前後のマイク

まずは格安!お金がない方もご安心の1万円前後の価格帯のものから。
お財布に優しい価格帯の反面、マジで使えないものも多いので注意が必要です。この価格帯は音の好みとかそういう問題はほとんどないと思うのであまり選択肢はありません。

SHURE【SM58&SM57】

SM58
SM57

マイクの定番中の定番SHUREのSM58&57!
2つの違いは、あんまり気にしなくて良いかも(笑)
正直1万円くらいの価格帯ならヘタなコンデンサーマイクよりおすすめ。
57は楽器用と言われているけど、ボーカルでも全然いける。録音ならポップガードは付けるだろうしこっちのほうが良いかも。

SHURE【BETA57】

BETA57

SM57の上位版?広域の抜けが良くなっています。
好みの問題もあるけれどこの価格帯ならこのマイクを一番オススメします。特に女性!
注意点は、指向性がとても狭いので歌うときにマイクの軸をずらさないようにしましょう。ちょっと離れたり左右にずれたりすると音が結構変わります。

AUDIO-TECHNICA【AT-2020】

AT-2020

我らが国産音響機器メーカー、オーディオテクニカの格安コンデンサーマイク。
この価格帯で購入できるコンデンサーマイクの中ではまぁ使えるかなーといったレベル。
オーディオテクニカらしく無味無臭で悪くないんだけど、これ買うならSM58でイイよなーと思うレベル。とりあえず「コンデンサーマイクが欲しい!」といった方にはおすすめ。

MXL【MXL-V67G】

V-67G

ネット上では評価の非常に高いコンデンサーマイク…ですが、正直ビミョー。
確かに広域が派手でぱっと聴いてなんか良さげに聴こえますが、全体的に音の密度が薄くMIXしていると「あれ?」と思う事が多いかと思います。
SM58で録音したボーカルをハイブーストしたほうが全然使える音になります。
ただ、値段が値段なのでその点ではコストパフォーマンスは高いと思います。

2〜5万円のマイク

この価格帯は宅録ユースで最も多くの商品が出ていると思います。
物によってはプロが使うレコーディングスタジオでも使われていたりとかなり高品位なものもありますので一生モノで使っていくこともできると思います。

RODE【NT1-A】

NT1-A

低価格帯コンデンサーマイクの雄、RODEのNT1-Aです。
マイクホルダー、ポップガード等の付属品付きでこの価格、ネット上の評価も良いのでかなりおすすめできるかと思いきや…個人的にはあまりおすすめできません。
MXLと同じく広域が非常に派手で一聴するとすごく良い音に聞こえるのですが、いかんせん音の密度がないのでMIXを進めていくと不満が出てきます。

audio technica【AT4040】

宅録の定番中の定番、オーディオテクニカの4040。
音質は至って地味。特徴がないのが特徴といったマイクですが、録音の場合それが重要!
この価格帯でこの音質は貴重です。10万円を超えるような価格のマイクと比べるとやはり見劣りしてしまいますが、歌ってみたの録音レベルではこれ以上のマイクは無いと言ってもいいでしょう。
個人的に宅録の歌い手さんには一番おすすめします。

AKG【C214】

C-214

レコーディングの定番AKGのC-414の廉価版。
とは言え、使用しているダイアフラムは同一のものを使用しているので音質的にはほぼ同じと言っても差し障り無いでしょう。
音質はAKGらしく、やや硬質で音抜けは抜群です。同価格帯の4040と比べるとハイ上がりではありますが、とにかくフラットといった印象。
個人的にはボーカル向きというよりはドラムセットのオーバーヘッドやアコギなど楽器に使いたいかな。
ただ、この音質が合うボーカリストにとっては高価格帯のマイク以上に良い音で録音できると思います。

BLUE【Bluebird SL】

Bluebird SL

特徴的な外観のマイク。個人的にグッドデザイン賞を上げたいくらいカッコいい!
音質は見た目通り、中低域にピークがある独特の音。
前途したAKGやRODEとは真逆の音で、広域は結構地味な印象です。
ですが、決してこもっているというわけでなく、好き嫌いで言えば私は好きな音です。特にロックンロールやR&Bなどにはハマりやすいんじゃないでしょうか。
ただ、万人に合うかと言ったらそうでもないので、2本目にキャラクター違いでなにか欲しいと言った場合にはおすすめします。

5〜10万円のマイク

この価格帯になってくると宅録では最高品質レベルではないでしょうか。
この辺になると、インターフェースやマイクプリにもこだわりたくなってきますね。

audio technica【AT4050】

AT-4050

先ほど紹介したオーディオテクニカAT4040の上位版。
音の傾向は同じで全体的にブラッシュアップされた感じの音。やっぱり特徴が無いのが特徴ですかね。
どんな声にも対応できる万能型マイクです。

NEUMANN【TLM102】

TLM102

マイク界のロールスロイス!みんなの憧れノイマンの低価格マイク。
これ、やっぱ良いですわ。ノイマンらしく派手な広域と中域の密度。低ノイズでおまけに歪みにくい。安いと言ってもノイマンですね。
自宅で使えるマイクでは最高峰ではないでしょうか。

おまけ|レコーディングスタジオで使われる定番マイク

宅録では上で紹介したマイクで十分かとは思いますが、一応レコーディングスタジオで使われる定番マイクも数点紹介していきます。

NEUMANN【U87Ai】

U-87Ai

定番中の定番。超有名マイク。
派手な中高域。ボーカルにマッチした音質は派手ではありますが、変に嫌味な音ではなく非常に上品。普通に使う分にはこれ以上の選択肢は無いでしょう。

NEUMANN【M149 Tube】

M149

現行で手に入る真空管マイクでは定番品です。
オープンテープを使用したレコーディングからデジタルレコーディングに移行した影響もあってかハイファイなU87よりこちらの真空管マイクの方がよく使われる印象がありました。
音質は中域の密度が非常に高く、より人間的な音というか、月次ですが温かみのある音がします。
大規模スタジオ全盛期にはテレフンケンU47やノイマンのU67など100万を超えるマイクがスタジオの定番になっていましたが、近年では不況の影響もあってかこのマイクが定番になりつつあります。

人気があるけどおすすめできないマイク

メーカーさんには非常に申し訳ないですが、人気はあるけどおすすめできないマイクを紹介します。あくまで個人的な意見ですので参考程度に見てもらえばと思います。

BEHRINGER【B-2 PRO】

B-2PRO

宅録の見方、ベリンガーのコンデンサーマイク。
アルミケース、ショックマウント付きのお買い得品と思いきやはっきり言って安物買いの銭失い。
価格的にはRODEのNT1-Aと競合すると思いますが、音質はNT1-Aのハイが地味になった版。つまりスカスカな中域でフラットな音質の地味なマイク。
はっきりいってSM58のほうがマジでいい。

FOCUSRITE【Scarlett Solo Studio G2 DTMセット】

マイク単体ではないけれどインターフェースとヘッドフォン、マイクのセット。
このセット、インターフェースのG2は歌い手さんのインターフェースとしては個人的に価格も含めてすごくおすすめします。
ですがマイクはいただけません。なんか中域が変に持ち上がっていて鼻詰まりな音で、尚且高域、それもかなり高いところに変なピークがあるのでとても扱いづらいです。
これを買おうとしている人、悪いこと言わないからインターフェースだけにしてマイクはSM58でも買った方が全然いいです。
ちなみにヘッドフォンは…お察しください。

最後に

いかがだったでしょうか?
まとめとして言いたいことは、SM58はヘタなコンデンサーマイクよりよっぽど使える!ということです。
実際、宅録では周りの環境音などのノイズ対策が充分でない場合が多いので指向性的にもコンデンサーマイクよりダイナミックマイクのほうがいい結果になる場合も多々あります。
本当はAT4040くらいのマイクが一本あるといいですが、そこまでお金をかけられないのであればSM58or57で十分です。

それでは、今回の記事が歌い手さんのマイク選びの役に立つ事を祈っております。